2020年からのプログラム教育に向けて

山口ひであき

情報技術社会の先進都市へ

 私は、香芝市に45年以上居住しております。香芝は人口が八万人近くに増えながら、治安も良く、相次ぐ量販店の出店などで便利でとても住みやすい快適なまちになりました。
 しかしながら、残念なことに仕事の多くは大阪などに通勤しなければならないのが現状です。とくに私たちコンピューター(IT)技術者は、奈良県内でも求められる場所は少なく、東京や大阪の大都市での待遇と比較するとどうしても見劣りしてしまいます。
 また、先日小学生のお子様をお持ちの親御さんにお話しを聞くことができましたが、2020年からのプログラミング教育に関して、とても不安がられているのを感じました。実際、誰がどのように教育していくのだろうかと私も関心を持っております。学校の教師の方が教えてくれるのでしょうか。しかし、実務をしている人の協力なしでは難しいと思います。ですが、実務をしているコンピューター(IT)技術者は、現在人手不足と2020年東京オリンピックのインフラ整備のせいか引っ張りだこで、それどころではないでしょう。

① 2020年からのプログラミング教育必修化に向けて

 2020年から小学校でプログラミング教育が必修化され、2021年には中学校、2022年には高等学校で、それぞれプログラミング教育が強化される見通しです。「プログラミング的思考」を育てるのが名目とのことですが、実際にプログラマーとして活躍する人もいるかもしれません。しかし、技術者不足でありながら、教育する人材を確保するのも容易ではありません。実際には、教育する人材から育成する必要があるかと思われます。 まだ先の話かと思われるかもしれませんが、プログラミング教育が始まる前にできる限りの準備と対策を取らなければいけないでしょう。

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② 安心して気軽に話せるコミュニティづくり

IoT(Internet of Things)のイメージ ご年配の方などは、パソコンやスマートフォンは苦手なので使いたくないと思われている方もいるかもしれません。しかし、今後は「IoT」や「AI」などが生活の一部として導入されていくと思われます。とくに「IoT」は現在、黎明期という時代で、あらゆる産業やビジネスの分野に可能性が広がりそうです。ご存知の方も多いと思いますが、「IoT」とは、「モノのインターネット」という意味で、家電など身の回りのあらゆるものがインターネットにつながり、スマートフォンやウェアラブル端末(身に付けるデバイス)などで家電を遠隔で操作したり、自動で動作できるようにすることです。「AI」は、人間の知能そのものをもつ機械を作ろうとするしたり、人間が知能を使ってすることを機械にさせようとすることを言います。
 これらは現代社会において、電気・ガス・水道のように、有って当然のような身近なものになっていくことが予想されます。IT技術の発展により、便利になることのほうが多いでしょうが、デメリットは、セキュリティ面を心配する声が多いようです。これらのことで不安になるようなことがあれば、誰でも参加して情報交換できるようなコミュニティの場を設け、また、私自身もその窓口になることができればよいと思っております。

③ 情報セキュリティ技術者の育成

 現在、コンピュータ(IT)技術者は深刻な人材不足です。しかも、現代の情報技術は日進月歩で、専門で仕事に就いている私たちでさえ驚くほど新しい技術が開発されます。その反面、情報セキュリティに関しては、それほど一般には浸透していません。他のサイバー犯罪でも注意が必要なことも多々ありますが、情報セキュリティは、社会全体の課題となっております。IPA(情報処理推進機構)では、2016年度から情報セキュリティマネジメントの国家試験が始まりました。産業の少ない香芝市では、このような人材こそ育成し、後世の社会で活躍できるような受け皿を整備すべきではないだろうかと思います。
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